地拵え(じごしらえ)
地拵え(じごしらえ)とは、伐採後の林地に残された枝や草木、伐採材などを整理して、苗木を植えるための土地を整備する作業です。
森林の造成や管理作業の一環として行われます。地拵えを行うことで樹木の成長を促進させ、森林の健全な発育を支えます。土壌の養分を栄養源として利用するため手入れや整備を行い、次の植林に備えて整地を行います。
植えつけ
地ごしらえが整った土地に、苗場(苗畑)で育てた苗木を山に植えつけしていきます。この時ある程度密集させて植えつけることで、苗木が早くまっすぐ育ちます。ものによりますが、苗木は畑などで2~4年ほどくらい大事に育てたものを使用します。冬季に行う作業で、植える土地によく合った種類の木の苗を植え、しっかりと立派に育ってくれるように願いを込めて基本的に手作業で植えつけます。
下刈り
下刈りとは植栽した苗木が健やかに育つように、下層部に生える雑草や雑木を除去するための作業です。日光や水分を奪う無駄な雑草たちを刈っていくことで、貴重な木々が光や栄養を十分に受け取ることができます。これにより森林の成長が促進され、生態系が健全な状態を保つことができます。また、定期的な下刈りによって森林火災発生の元となる枯れた低木なども取り除くことができ、火災発生率も軽減させることができます。
伐採
樹木を伐り出す伐採は目的によって呼び方が異なります。原木として出荷できる状態まで育った樹木の伐採を「主伐」、森林の込み具合に応じて一部を伐採し、残った木の成長を促す伐採を「間伐」、植栽した樹木の成長を妨げる不要な樹木や、生育不良の樹木を伐り払う伐採を「除伐」と呼びます。主に機械を使用するため、搬入口の確保を行い必要な立木の伐採を行っていきます。チェーンソーを使って安全で丁寧な作業を心がけています。
運搬
丸太(玉切り)にした木材や主伐後の伐倒木を、貯木場や原木市場まで運搬していきます。大抵はプロセッサーなどを用いて木材を運びやすく整えます。山の傾斜や作業道の広さ・状態などにより搬出方法は異なり、適切な搬出方法を判断して作業を進めます。主に木材運搬車の重機やトラックを使って木材を運んでいます。こうして運搬した木材は、のちに製材業者に買われリサイクルされていきます。
シイタケの栽培
シイタケの栽培は、森林資源を活用した持続可能な栽培方法として近年注目されています。まずクヌギやナラの木を選んで原木の準備を行い、シイタケの菌を木に打ち込む「菌打ち」をします。菌が成長してシイタケが大きくなったら、傘が開いたタイミングで収穫します。シイタケは再生できるため、原木を休ませたり、再度菌を打ち直して何度も収穫することができます。